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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第41章 《巻の四―岐路(みち)―》
「この文をそなたに見せたということは、私の気持ちは判りますね、蓮照」
「さりながら、庵主さま」
 言いかける泉水に、光照は穏やかな笑顔を向けている。
「私は、たとえどのように脅されようと、不当な圧力に屈するつもりは毛頭ありません。ましてや、可愛い弟子をむざとそのような卑怯者の許に差し出すつもりもありません」
 柔和な笑顔とは裏腹に、光照の言葉は、きっぱりとしていて厳しかった。
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