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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第6章 《巻の壱》
 泉水は突然に予期せぬことを問われ、戸惑いの表情を浮かべた。
 泰雅は天井を見つめたまま、裸の逞しい上半身に泉水を引き寄せる。泰雅の胸に顔を伏せた泉水の耳に、規則正しい鼓動の音が聞こえた。
「それはー私にはよく判りませぬ。私は本気で死にたいと考えたことなぞございませぬゆえ」
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