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第45章 《巻の参―変化(へんげ)―》

　問うてみると、外側から細く襖が開き、美倻が顔を覗かせる。
「さようにございますね」
　と、廊下で今度はひときわ大きな悲鳴が響き、それに泣き声が混じった。
　泉水と美倻はどちらからともなく顔を見合わせる。
「どうやら、ただ事ではないようじゃな」
　泉水が呟くと、美倻が頷き、立ち上がった。
「私が少し見て参りましょう」
　そう言って出ていったかと思うと、直に戻ってきた。