この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第6章 《巻の壱》
―女に死にたいと思わせるほどの悩み事の原因とは何であろうな。
思案顔でそんなことを訊ねたあの夜から一日と経たぬ日から、泰雅の夜歩きは始まった。
泰雅は相変わらず毎夜、泉水の寝所を訪れ、二人は共に夜を過ごすけれど、泉水は正直、良人の心がますます判らなくなりつつある。
泰雅の夜遊びが再び始まったせいで、屋敷には様々な噂が囁かれ始めている。
いずれにしろ、時橋にとって女主人の耳にはけして入れたくないと思うようなものばかりであった。
思案顔でそんなことを訊ねたあの夜から一日と経たぬ日から、泰雅の夜歩きは始まった。
泰雅は相変わらず毎夜、泉水の寝所を訪れ、二人は共に夜を過ごすけれど、泉水は正直、良人の心がますます判らなくなりつつある。
泰雅の夜遊びが再び始まったせいで、屋敷には様々な噂が囁かれ始めている。
いずれにしろ、時橋にとって女主人の耳にはけして入れたくないと思うようなものばかりであった。