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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第48章 《巻の壱―涙―》
「そう、それが良い。いかにしても靡かず、我が手にも入らぬというのであれば、いっそこの身をそなたの憎しみの焔で灼かれた方が良い」
 男を見つめる女の眼には、いつも怯えがあった。あのような眼で見つめられるほどならば、いっそのこと、とことん憎まれた方が良い。疎まれ嫌われ、顔を背けて逃げられるよりは、真正面からあの女に堂々と見つめられ、憎まれていた方がまだ良い。
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