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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第48章 《巻の壱―涙―》
「済まねえな」
「あっ、それと―忘れていました」
 泉水は更に懐から小さな包みを取り出す。
「これもお持ち下さい」
「これは何だ?」
 兵庫之助が小首を傾げる。
 泉水は微笑んで、良人に小さな守袋を差し出した。
「近くのお稲荷さんで頂いてきたものです」
「ホウ、泉水が俺のためにお守りを貰ってきてくれるたァ、思わなかったな」
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