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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第48章 《巻の壱―涙―》
「あっしも寄る年波で、最近は脚腰が弱くなっちまっていけねえや。この分じゃ、いつまで十手を預かっていられるかも判らねえ。お内儀さん、あっしには物心つくかつかねえ頃に亡くしちまった一人娘がいやしてね。生きてれば、丁度、お内儀さんと同じくれえの歳だ。今頃は娘も人並みに所帯を持って、あっしにも孫の二人や三人はいただろう。もし、お内儀さんが手前の娘だったとしても、あっしは同じことを言ったと思いやす。
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