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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第9章 《巻の四》
 ここ半月ばかりの間、泰雅が夕刻になると、出かけてばかりいることから始め、泰雅にお手つきの側女がいて、その側女が泰雅の母景容院の屋敷に匿われていること、そして、つい先頃、ひそかに泰雅の子を生んだことまでをかいつまんで話した。
 源太夫はしばらく声がなかった。
 それは衝撃を受けたというよりは、じっくりと事の真偽を見極めているような顔つきである。
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