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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第17章 《巻の参―幻(げん)花(か)―》
―ああ、何てきれいなのだろう。
思わず感嘆の吐息が洩れる。と、手のひらに舞い降りた花片が冷たさを持っていることに気付く。花びらが冷たい。愕いて見ると、桜の花びらかと思ったそれは、雪だった。
はらはら、はらはら、桜の花びらが舞う。
ひらひら、ひらひら、雪の花びらが舞う。
頭上で舞い踊るのが桜なのか、雪なのか、泉水には判らない。咲き誇る花の下で、その人は花びらと戯れ合うかのように、舞う。
はらはら、ひらひら、花びらと一体と化したかのように舞い踊る。
思わず感嘆の吐息が洩れる。と、手のひらに舞い降りた花片が冷たさを持っていることに気付く。花びらが冷たい。愕いて見ると、桜の花びらかと思ったそれは、雪だった。
はらはら、はらはら、桜の花びらが舞う。
ひらひら、ひらひら、雪の花びらが舞う。
頭上で舞い踊るのが桜なのか、雪なのか、泉水には判らない。咲き誇る花の下で、その人は花びらと戯れ合うかのように、舞う。
はらはら、ひらひら、花びらと一体と化したかのように舞い踊る。