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蝶は愛されて夢を見る~私の最愛へ~
第20章 《巻の弐―予期せぬ客人―》
対する光利もまた泉水に負けてはいないようで、いささか不躾ともいえるほどの視線を向けていた。今日の泉水の打掛は、濃い蒼色の地に白百合の花が大胆に描かれている。かなり個性的な色柄のものだが、色の白い泉水にはよく似合い、かえって、その若さや膚の美しさを際立たせていた。
打掛の下には淡紅色の小袖を身に纏っている。
光利はまるで店屋の軒先で品物を物色するような眼で、ひとしきり泉水を見つめていた。が、そのようなことで臆する泉水ではない。
打掛の下には淡紅色の小袖を身に纏っている。
光利はまるで店屋の軒先で品物を物色するような眼で、ひとしきり泉水を見つめていた。が、そのようなことで臆する泉水ではない。