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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第16章 第四話【花笑み】 《其の弐》
 玉ゆらに 昨日の夕 見しものを
  今日の朝に 恋ふべきものか

 かつて家俊から求愛の言葉と共に贈られた想い出の歌を思い出す。出逢ったその瞬間から、この男に惹かれた。
 この男と共に、どこまでも歩いてゆきたいと願い、いつまでもその傍にいたいと祈った。
 その心が一つの揺るがぬ決意となり、今、美空はこの場所にいる。将軍家御台所というやんごとなき身となって―。
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