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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第16章 第四話【花笑み】 《其の弐》
 花と花が隙間なくびっしりと重なり合い 、円い鞠のような形をした花の塊が枝のあちこちに見かけられる。
 ふいに、その花(はな)叢(むら)の一つの中から白い蝶がまた姿を現した。蝶は、ひらひらと忙しなく羽根を動かしながら花に戯れかける。やがて蝶はしばらくその辺を飛んでいたかと思うと、空高く舞い上がり、樹々の向こうへと消えていった。
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