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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第4章 《其の参》
 ここのところ、どうも、美空は身体の調子が良くないように見えた。蒼い顔をして、食事もあまり進まぬようだし、時々は吐き気をこらえているように片手で口許を押さえている。蹲って、ただでさえ小さな身体をくの字に折り曲げ咳き込み続ける美空を見ていると、孝太郎は心配で矢も楯もたまらない。
 もし、このまま息絶えてしまったらと考えただけで、怖ろしさに気が狂いそうになる。美空のいないこの世でたった一人、孤独を抱えて生きてゆかなければならないと思うと、叫び出したいほどの恐怖に襲われるのだ。
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