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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第5章 《其の四》
「美空―。お前、俺についてきてくれるのか?」
 刹那、孝太郎の顔が歓びに輝いた。
 孝太郎に引き寄せられるまま、美空は良人の腕にすっぽりと包み込まれる。孝太郎に抱かれていると、親鳥に守られた雛のように居心地が良い。それなのに自分はどうして、この安らげるたった一つの居場所を手放そうとしたりしたのだろう。自分には、この人しかいないというのに。
「もう二度と俺の傍から離れるなんて言うな」
 孝太郎の声が耳許で囁く。
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