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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
 それが、孝俊への想い、我が子徳千代への情愛だけで辛うじて抑えられている―というのが現在の状況だ。
 頭上高くで、鳥の声が聞こえる。
 あれは何の鳥だろうか。美空はぼんやりとした頭で考えつつ、視線を巡らせる。
 緑色の物体が空をかすめるように飛び、やがて庭の樹の向こうに消え去った。
―私も鳥になれたら。
 ふと、そんな想いが脳裡をよぎった。
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