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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
「鳥が羨ましいと?」
 智島の問いに、美空は頷いた。
「鳥のように翼をはためかせて大空を飛べば、或いは何もかも忘れられるやもしれぬ」
 その呟きに、智島は一瞬、言葉を失う。
 もしかしたら―、自分が考えている以上に、この若いご簾中の心の傷は深いのかもしれない。智島はそう思い知らされたような気分だった。
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