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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
まなざしとまなざしか刹那、絡み合い離れた。今度は先刻と異なり、娘は顔を伏せることなく、平然と美空を凝視している。仮にもご簾中相手に視線を逸らすこともないとは、無礼というか怖い者知らずの娘だ。
美空はそんなことを考えながら、打掛の裾を翻した。慌てて智島がその後を追う。
唐橋の視線が己れの背中に注がれていることを意識しつつ、美空は足早に歩き去った。
まるで、一刻も早くその場から逃れたいとでもいうかのように。
美空はそんなことを考えながら、打掛の裾を翻した。慌てて智島がその後を追う。
唐橋の視線が己れの背中に注がれていることを意識しつつ、美空は足早に歩き去った。
まるで、一刻も早くその場から逃れたいとでもいうかのように。