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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
居室に戻るなり、美空はその場にくずおれた。脇息に寄りかかり、放心したように宙を見つめる。そんな美空を見つめ、智島が案じ顔で問う。
「ご簾中さま、大事はござりませぬか」
智島が怒りを抑え切れぬ様子で憤然と言った。
「それにしても、唐橋さまも何と心なきお仕打ちをなさるのでございましょう。ご簾中まさま、いっそのこと、殿に申し上げてみてはいかがにございましょう。あまりにも子どもじみた真似をなさるにもほどがありまする」
「ご簾中さま、大事はござりませぬか」
智島が怒りを抑え切れぬ様子で憤然と言った。
「それにしても、唐橋さまも何と心なきお仕打ちをなさるのでございましょう。ご簾中まさま、いっそのこと、殿に申し上げてみてはいかがにございましょう。あまりにも子どもじみた真似をなさるにもほどがありまする」