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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
「まあ、今日は随分と早いのですね」
 美空が笑うと、心得た智島が立ち上がった。美空の居室は奥向きの最も奥まった一角にふた間続きで与えられている。廊下に接した部屋は控えの間、つまり智島のようなお付きの奥女中が待機する部屋であり、その奥の十畳の座敷が美空の居間となる。
 控えの間に消えた智島はほどなく、両腕に練り絹の着物を着た赤児を大切そうに抱えて戻ってきた。
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