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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第7章 第二話【烏瓜~からすうり~】《其の壱》
若君徳千代である。母の顔を見た徳千代は涙の溜まったつぶらな眼を見開き、キャッキャと声を立てて笑った。智島がそっと下に降ろすと、徳千代は覚束ない足どりで美空の許に歩いてゆこうとする。
「さ、ここまでおいでなさいませ」
美空が両腕をひろげると、徳千代は小さな顔を真っ赤にして一生懸命に美空の許に歩いていった。
やがて徳千代が辿り着くと、美空は我が子を抱き上げ〝高い、高い〟と持ち上げてやる。居間に赤児の嬉しげな声が響いた。
「さ、ここまでおいでなさいませ」
美空が両腕をひろげると、徳千代は小さな顔を真っ赤にして一生懸命に美空の許に歩いていった。
やがて徳千代が辿り着くと、美空は我が子を抱き上げ〝高い、高い〟と持ち上げてやる。居間に赤児の嬉しげな声が響いた。