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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第9章 【烏瓜~からすうり~】 《其の参》
孝俊が真正面から宥松院を見つめる。
「ば、馬鹿な。あの子が、高晴どのがそのようなことを仰せられるはずがない。何を嘘偽りを申すか」
宥松院は衝撃と怒りに声を震わせた。
そんな義母を、孝俊は相変わらず静謐な眼で眺めている。
「祝言の日、私は大勢の人たちの前で、美空と生涯を共に連れ添うと誓いました。たとえ何があろうと、美空を妻とし、全力で守ると。もし、そのようなことを致せば、私は美空に顔向けができませぬ」