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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第9章 【烏瓜~からすうり~】 《其の参》
宥松院は息を呑んだ。
惚れた女を全力で守るときっぱりと言い切った孝俊がかつての良人の顔と重なった。
そう、この男は憎らしいほど良人に似ている。美男で知られた孝信の側にやはり美貌で知られたおゆりの方が並べば、それこそ一対の夫婦雛のようであった。それなのに、我が身ときたら、どうだろう。生来の膚の色はいつも彼女を苦しめてきた。せめて、この膚があの女のようにすべらかで、玉のように白ければ。何度、そう思ったことか。