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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第9章 【烏瓜~からすうり~】 《其の参》
咲き匂う花のごとし、まさに露を含んだ、咲き初めたばかりの花。この若さ、美貌であれば、殿がお側から離されぬのも頷けると内心、得心のいった唐橋である。もっとも、〝宥松院さま派〟の先鋒を持って任ずる唐橋は、口が裂けてもそんなことを言うつもりはなかったが。
「それで、話というのは何でしょう」
床の間を背にした美空が切り出すと、唐橋は小さく頷いた。
「はい、ご簾中さまのありがたきごじょうに甘えて、申し上げさせて頂きまする」
「それで、話というのは何でしょう」
床の間を背にした美空が切り出すと、唐橋は小さく頷いた。
「はい、ご簾中さまのありがたきごじょうに甘えて、申し上げさせて頂きまする」