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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第12章 【細氷~さいひょう~】《其の壱》 
「そなたの父御は何ゆえ、そなたを美空と名付けたのであろうか」
 孝俊は庭の紫陽花を見つめ、そんなことを言う。
 美空は物心ついたばかりの時分、父の膝で聞いた話を思い出した。
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