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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第12章 【細氷~さいひょう~】《其の壱》 
 根は悪くはなく、能吏型の頭の切れる男だが、いかにせん、小心で神経質なきらいがある。主税は大切な若君に何かあってはと、徳千代を真綿にくるむようにして育て、庭に出すこともなく日がな部屋の中で乳母や腰元が遊び相手を務めているという日常だ。
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