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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
 曖昧な笑顔で首を振る美空に、誠志郎は〝そうか〟と納得したように頷く。それ以上、江戸に戻ってはどうかとは言わなかった。
 この村に落ち着いてから半年、美空は美空なりに新しい生活に馴染み、孝俊や置いてきた二人の子らのことを忘れようと努力してきたのだ。今になって江戸に戻れば、その努力がすべて無駄になってしまう。
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