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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
 囲炉裏を囲んで一刻ほどを過ごす間にも、誠志郎は少しも時間を無駄にしない。滞在時間の大方は仕事の話が中心で、これでは男女の甘やかな雰囲気が生まれることはないだろう。
 そういったところは、流石に敏腕の商人らしかった。もっとも、美空は知らぬことだが、かつて求婚を断られた誠志郎が敢えて美空と必要以上に親密にならないようにしているがゆえでもあった。
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