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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
「昨日は雪が烈しくて、最初の宿場町で思わぬ足留めを喰らってしまったが、どうにか、ここまで来られて良かった」
 誠志郎は普段は一日歩きどおしで、江戸からここまで来る。早朝江戸を発ち、昼夕刻近くにこちらへ着き、一刻余り滞在した後は、すぐに引き返すのだ。が、当然ながら帰りは一つめの宿場町の旅籠で一泊することになる。
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