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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》

孝俊も確かに優しい男ではあったが、いかにせん、まだ若い。それに継母に苛め抜かれたという不遇な少年期を過ごしたとはいっても、大藩の公子として不自由なく育ったせいか、少し自分中心的な物の見方をするところがあった。
「それでは、私はこれで失礼するよ。女一人の住まいだ、くれぐれも用心して戸締まりだけはきちんとするんだよ?」
誠志郎が立ち上がりながら言い、浮かしかけた腰をふと止めた。無造作に手を伸ばし、美空の頬に触れる。
「それでは、私はこれで失礼するよ。女一人の住まいだ、くれぐれも用心して戸締まりだけはきちんとするんだよ?」
誠志郎が立ち上がりながら言い、浮かしかけた腰をふと止めた。無造作に手を伸ばし、美空の頬に触れる。

