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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第13章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の弐》
―俺はこの女に騙されたのだ!! 生涯に一度、初めて心から愛し、この女しか要らぬとまで欲した女に。
燃えるような光を湛えていた眼をそっと伏せ、孝俊はひと言ポツリと呟く。
「そなたは、俺をこれ以上ないというほど残酷なやり方で裏切ったのだな」
―そなたが俺を切り捨てるというのなら、俺は鬼になる。とことん鬼になって、お前と煉獄に落ち、共に業火に灼かれてやる。
この時、孝俊の中でプツリと何かが切れた。