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激愛~彼の瞳に射貫かれて~
第14章 第三話 【細氷~さいひょう~】《其の参》
「私でよろしければ、どうか、どこまででもお連れ下さりませ」
 美空が言った。
 孝俊が美空を見つめる。
 真摯な瞳だ。
 その視線は、これまでのような冷ややかさはなく、かすかに持ち上げた唇の端にも皮肉の影は見当たらなかった。
 抱き寄せられるままに、美空は孝俊の愛撫に身を委ねた。
 白梅のそこはかとなき香りがかすかに香った。
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