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そのキスの代償は……
第8章 その夜
それまでのごちゃ混ぜの思いを切り捨てるように足を一歩前に出し、

あの人をあえて視界に入れないまま後ろをすり抜けたとき…

後ろから左手を強く引かれた。


重心が崩れてバランスを取るため仕方がなく振り向く。

意を決してこの場から消えようとしたのに…

後ろ髪を引くあの人をキッと睨みつけた。


もう、これ以上1秒もここにいたくない。

私にだってそのくらいの良識はある。

この場から消えて本来の自分を取り戻したいと思うプライドだって…

まだ残っている。


それなのに、お互いの視線が幾重にも絡み合い、

二人の間にバチッと火花が弾けた。

あの人が少し目を細め、右の眉をくいと上げて

ギラつく瞳を隠しもせずこちらを射抜く。


その瞳を目にして…

さっきまでの逃げ腰だった気持ちがどこかに消し飛んで、

胸が熱くなる。


どんなエロチックな行為より、その視線に…

心がイキそうになった。


ああ…

わかってる。やっぱりこの人がすき。

その目に侵されて、その瞳に囚われて、

どこまでも淫欲の沼に堕ちていたかった。


いつか…

その心を捕まえて、何もかも繋がってみたかった。


自分の奥底に隠していた想いが一気に噴き出してきて、

溢れて止まらなくなった。
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