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そのキスの代償は……
第13章 その変化
「あん、あん、あっ、あっ、あっ、あっ…」

静かな部屋に響き渡る自らが発する艶声。

その音色を脳裏にかすめながら、ただキモチイイ所を探る。


違う…

チガウ…

ソコじゃない。


もっと痺れるように、無心になれるような最高にイイ所があるはず…

私はそこにあの人の目があることなどとっくに脳裏から消したまま、

自分の快楽のスイッチを押すためだけに指を蠢かせてもがきながら探す。

ぐいっと自分で両足を持ち上げて開き、あられもない姿をさらす。


グチュ…

ビリビリっと躰に痺れるような快感が駆け巡った。

「ああ~、はぁ…」


そう、ソコ!!

もっと…

もっとホシイノ…

怖い気持ちと、ソレを超えたい欲望の狭間で揺れながらも

それでも指の動きを止めることはできなかった…

「んっ、あん、あんん~」

声のトーンが上がって、探り当てたソコが正解だと告げるように

躰がガクガクと震え、全身から汗が一気に噴き出して雫になり…

流れる。


これ以上イクとどうなるかわからなくて…

怖くなって指の動きを止める。

すると上り詰めた心地いい感覚が、ゆっくりゆっくりと頂点から引き始め…

底を打つ前にまた止めた手を蠢かす。
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