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せめて夢の中だけでも
第10章 真っ黒な空
「凛…ちゃん…」
秋雨は、私の隣に立っている隼人を見た。
寂しそうに柔らかな笑顔を向けて
「デートなんだ?」と聞いてきた。
「それ…お前が言えるセリフ?」
隼人が割って入ってくる。
橘さんはと言うと…顔を真っ青にして
秋の後ろに隠れている。
…当然の結果よ…
私の心の中は醜さで溢れている。
「人の彼女なの知ってただろ?」
「……そうだよ」
「ならなんであんたが麗華といるんだよ?」
「お客様とのお付き合いってところかな?」
秋雨は動じることなくシレッと言ってのけた。
…お客様とのお付き合い…
私もその中の一人なの…?秋雨…
「おい。麗華。お前何やってんだよ」
「隼人こそ…何で斎藤さんと一緒なのよ!」
橘さんの声が大きくなり
周りにいた人たちが私たちへと視線を向ける。
「ねぇ、場所変えようか。俺の店きて。」
私たちは雨に濡れながらも
秋雨の店へと向かった。
黒い黒い雲が陽の当たらない街を作る。
…私たちの心も黒い雲によって
覆い尽くされてしまった。
秋雨は、私の隣に立っている隼人を見た。
寂しそうに柔らかな笑顔を向けて
「デートなんだ?」と聞いてきた。
「それ…お前が言えるセリフ?」
隼人が割って入ってくる。
橘さんはと言うと…顔を真っ青にして
秋の後ろに隠れている。
…当然の結果よ…
私の心の中は醜さで溢れている。
「人の彼女なの知ってただろ?」
「……そうだよ」
「ならなんであんたが麗華といるんだよ?」
「お客様とのお付き合いってところかな?」
秋雨は動じることなくシレッと言ってのけた。
…お客様とのお付き合い…
私もその中の一人なの…?秋雨…
「おい。麗華。お前何やってんだよ」
「隼人こそ…何で斎藤さんと一緒なのよ!」
橘さんの声が大きくなり
周りにいた人たちが私たちへと視線を向ける。
「ねぇ、場所変えようか。俺の店きて。」
私たちは雨に濡れながらも
秋雨の店へと向かった。
黒い黒い雲が陽の当たらない街を作る。
…私たちの心も黒い雲によって
覆い尽くされてしまった。