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せめて夢の中だけでも
第12章 二度目の再会
……………………………
涙も収まり、頭痛も治まった。
隼人が私の目の前にコトっとマグカップを置く。
「はい。カフェオレ。」
「…ありがとう…」
一口、一口ゆっくりとカフェオレを味わう。
「美味しい…」
「携帯見てみろよ…」
不意に隼人が呟く。
私はカバンの中から、携帯電話を探し出した。
画面を見るとそこには
一件の不在着信。
紛れもなくそこには『秋雨』と表示されていた。
「…昨日…ずっと鳴ってた。」
そうとだけ言うと隼人は自分の部屋だと言うのに
外へと出て行ってしまった。
隼人の優しさなのだろう。
私はゆっくりと不在着信の相手に
電話をかけた。