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せめて夢の中だけでも
第19章 決断。
ドアを開けると…
そこにはソファーに座る秋雨がいた。
秋雨は一瞬、驚いた顔をしていたけれど
すぐに笑顔になってソファーから立ち上がった。
ゆっくりとこちらに近付き
まだ荒い息をしている私の前に立った。
「…何で…戻ってきたの?」
「えっ…」
「理由は…?」
…理由…
「ねぇ、教えてよ。
俺のところに戻ってきた理由。」
…そんなの一つしかない…
「秋雨…っ。あなたが好きなの…。」
「おかえり。凛ちゃん」
私に向ける極上の笑顔。
そう。この顔が見たかったの。
出会い方なんて…関係ない。
起きたら裸だろうが、記憶がなかろうが…
この人は、この人なの…
隼人がいてくれたから晴を忘れることができた。
秋雨がいてくれたから…
私は新しい恋をする事ができた。