この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
せめて夢の中だけでも
第19章 決断。
「『勝手なこと言わないでくれる…?
俺には凛しかいない。』
そう言って俺を殴りやがった。」
その言葉を聞いて、私は会社を飛び出した。
…私は…秋雨が好き。
私にも秋雨が、必要なの。
来た道を全力疾走する。
隼人は私を支えてくれていた。
だから…ちゃんと気持ちを伝えたかった。
私の背中を押してくれた秋雨。
そして、それをまた
後押しする隼人。
私は何で幸せ者なんだろう。
秋雨はこんな私を受け入れてくれる…?
まだ抱きしめてくれる…?
休む暇なく走って…私は仁さんのマンションへと辿り着いた。
チャイムを鳴らすのも忘れ
玄関のドアを開ける。
鍵は開いていて、私は必死にリビングへと向かった。
その扉の向こうに秋雨がいる。
私はドアノブに手をかけゆっくりとドアを開けた。