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せめて夢の中だけでも
第21章 晴れのち雨
「凛…ごめんな。電話。
しつこかったろ。」
「いや…大丈夫だから。」
「どうしても…会って謝りたくてさ…」
「だから…もう良いから…」
「失礼ですけど…どう言うご関係なんですか?」
…秋雨っっ!
「元カノ」
「へぇ…」
「三年経ったけど、ずっと気になってたんだ。」
「だから…晴。もういいから…」
…お願いだからやめてよ。
「お客さん…彼女はいらっしゃるんですか?」
秋雨は話題を大きく変えた。
「あぁ。いるよ。」
…彼女いるんじゃない。
「へぇ…ならまた彼女と来てくださいよ」
「そうだな。雰囲気は気に入ったしそうするよ」
「僕は少し席を外しますね。」
ニッコリと笑うと秋雨はカウンターから出て行った。
二人きりの空気がとても気まずかった。