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せめて夢の中だけでも
第22章 明日が晴れなら…。

「…じゃぁあの女の子は誰?」



「あれは…私の後輩なの。」



「盗られるよ。」



彼の顔は無表情で私を真剣に見ている。



…やめてよ…やめて。




ポロポロと頬を涙が伝う。
もう拭うことさえ出来なかった。










…何かが唇に触れる感触が、広がった。






晴は私の唇に自分の唇を重ねていた。





ーーーー!!!




「やっ…!」



「凛。俺…」



「やめてよ!晴は彼女がいるでしょ。」





「ずっと…凛が忘れられなかったんだ!


あの時は本当に悪かったと思ってる。」





「…止めてよ。もう。」




「凛…俺…ゴメン!」





「やっ!キャっ!」




ドサッと音と共に私は
晴に押し倒されていた…


両手首は捕まえられ動きもままならない。

女の私には…
びくともしなかった。
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