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せめて夢の中だけでも
第22章 明日が晴れなら…。
「…どうぞ。」
私は晴を自分の家へと招いた。
「…あんまり変わってないな…」
就職してから住み始めたアパートは
晴との思い出も少なからずあった。
「…座って。コーヒーでも入れるね」
「あぁ…」
…何やってるの…私。
晴を家に入れたことに少なからず罪悪感は生まれていた
。
コーヒーを入れ、それを机に置くと
その手首を掴まれた。
「座って、凛」
私が晴の正面に座ると晴は
私を隣へと引っ張った。
「こっち。」
横に座らせられた私は、どうすることもできず
ただ黙々とコーヒーを飲んでいた。
「凛の彼氏って…今日のあいつ?」
不意に向けられた質問…
私は少し戸惑った…
「…そうよ」
「アイツ…あの店のヤツだろ?」
「…そう。」
「浮気されたわけ?」
「違うっ!…違うわよ…」
…秋雨はあなたとは違う…
秋雨は私を裏切ったりなんて…しない。