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せめて夢の中だけでも
第24章 仁さんと沙織ちゃん
「五十嵐さんだ…」



なにやら電話の向こうは秋らしいが
電話から漏れる声は明らかに女だった。










俺はその声に耳を澄ましていた。



『今日、秋雨と一緒にいたでしょ?』




あっ。凛ちゃんか…


凛ちゃんのXmasプレゼント選んでました…
なんて言えないよな…





その時だった。








「実は、私…仁さんと付き合っているんです。」









……ん?

今なんて?





「勝手な事してごめんなさい…」




しばらくして電話を切った彼女は
とても恥ずかしそうにこちらを向いた。




「仁さん!私を愛してください!」







ぇ。えぇぇぇぇぇー?





「沙織ちゃん…ぇ?
俺でいいの?31のおじさんだよ?」



「はい♡仁さんが良いんです!」



…これは夢か?
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