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せめて夢の中だけでも
第30章 コピーで構わない



ピーンポーン…






金曜日の夜に家に1人。



その夜に訪問者。


誰だか…解る。





この一ヶ月…ずっとそうだから。








私は玄関の鍵を開けるとその人物を中へと招いた。







「おじゃましまーす!」






「煌君…毎日来なくても、私死なないわよ?」




「わかんないでしょ?一日だって来てない日ないんだから!
来なかったその一日で死なれたら困る!」



「だから…死なないってば!」




「まぁまぁ。俺が凛ちゃんに会いたいからいいの。」





…正直…秋雨に似ている彼といるのは


苦しい。



そんなことは御構いなしなのか…

彼は私の家で思う存分寛いでいる。



「凛ちゃーん。おいで」



ニコッと笑って自分の
太ももの所をポンポンと叩く。



私が横に座ると

「違うっ!」と言って

私を自分の体の前へと座らせる。



後ろからスッポリと抱きしめられて…

ちょっと苦しかった…。
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