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せめて夢の中だけでも
第30章 コピーで構わない
「凛ちゃん…好きだよ」
後ろから言われる言葉は毎日同じ。
その度に…私は秋雨を感じる…。
煌は…私にこれ以上の事はしてこない。
そして…彼はこの愛の言葉を…
正面からは言わない。
わかっているんだと思う。
自分が…秋雨と似ていることを…
そして、自分が…
身代りになろうとしていること。
「煌君…ありがとね」
「んー?」
「平気だよ。私。」
「良いの。…良いんだよ。」
「そう言えば…仁さん、帰ってきた?」
「うん。昨日ね。会いに行く?」
「ううん。今は…いいかな」
「なら明日店、来てよ。」
「…うん。」
煌の腕に力が入り…
私の首筋にそっと顔を埋めた。