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せめて夢の中だけでも
第32章 再会。
仁さんも迎えに来てくれて、私たちは
空港へと向かった。




たった三ヶ月前の話なのに…
この、空港にも長いこと来ていなかった気がする。







福岡空港から到着を知らせる
ボードが点滅していた。




この上ないほど緊張するのが解った。


階段を降りてくる色んな人たち。
その人たちの中の秋雨を探していた。





最後尾の長身の男性…

その人を見つけた瞬間

ドクンーっと心臓が高鳴った。





「秋雨…」



間違えるわけない。


でも…その隣には腕でを組んで歩く朱里さん。

秋雨もあの明るい髪色は落ち着いて…
暗めの茶色へと変化していた。



見ているのが辛い。



思わず下を向くと
横にいた煌君が私の手を握ってくれた。



「大丈夫だよ。凛ちゃん。」


横を向くと優しい顔で私を見てくれている。



「お迎えありがとう。」



優しい声が目の前で聞こえた。
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