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せめて夢の中だけでも
第34章 変わらないその気持ち。



煌君と二人…。
緊張しながら秋雨の家のチャイムを鳴らした。



インターホンのスピーカーからは
冷静な優しい声だけが聞こえた。




『どうぞ。開いてるよ』





二人で入ると…

そこには上半身裸の秋雨も
同じように下着姿とも言える、
キャミソール一枚でベットに寝そべる朱里さんの姿。




「何やってたんだよ?」


「何って…何も?」

薄く上辺だけの笑みを見せる朱里さん。




こちらを向いて優しく微笑む秋雨の目を見て
一瞬で安心に変わる。



…この二人には何もない…


そう確信できた目だった。




朱里さんの目も腫れていて…
所為の後とは取れなかった。




「何なの?二人して。私には説教?」



朱里さんは綺麗は体をベッドから出し
近くにあった自分の服を着た。



「違うよ。朱里。

もう帰ろう。」



その言葉に朱里さんの動きが止まった。
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