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せめて夢の中だけでも
第35章 友情
俺の目の前まで歩みを進め、
朱里は俺を見下ろす形で立ち止まった。
「秋雨…苦しめてゴメンなさい。
毎朝、あなたが吐いてるのは知ってたの。
昔も…今も。
見て見ぬ振りしてたわ。
失うのが怖かった…。
愛されてなくてと…そばに居たかったわ。」
「大丈夫だよ。朱里。
少なくとも…俺も同意の上で抱いたんだ。
俺の責任でもある。
傷つけて悪かった。」
「フフッ。いい友人になれそうよ。
凛ちゃんとは…」
「はっ?」
「秋雨の弱いところ…教えといてあげる♡」
「お前っ!!!」
声を出して笑う朱里を…初めて可愛いと思えた。
…凛ちゃんの次にね。