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せめて夢の中だけでも
第38章 知らないあなたも私は知りたい。


「女たらしでエロガッパ。」



「それは…知ってる。」

クスッと私が笑うとまた一つ頬にキスをする。



「凛ちゃんが俺の初恋の人。」


「…初恋では、ないでしょ?」




「初恋だよ。


愛なんて…わからなかった俺に
愛する事を教えてくれた。


幸せを教えてくれた。」




「…秋雨。」



腰から回された秋雨の手にそっと触れると
秋雨も私の手を握りかえす。





「凛ちゃんの知らない俺なんてないよ。
花子…何を思ったんだろうね…」



「ん…」



サラッと私の髪を撫ぜ、
また頬にキスをした。



あの言葉は深い意味はないんだ…
そう思うことにした。
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