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せめて夢の中だけでも
第39章 一生俺のもの。
そして…家の前に到着する。
姉はもう、結婚しているがこの日の為に
帰ってきているらしい。
家の門の前で秋雨はスーツの胸元を正し
フーっと大きく息を吐いた。
そして、一歩…一歩と進み
チャイムを鳴らした。
「はい。」
お母さんの明るい声が聞こえた。
…懐かしい声だ。
「初めまして…五十嵐と言います。」
そう言っただけで、お母さんは
はいはーいと言い、玄関の鍵を開けた。
顔を出したお母さんは笑顔だ。
一例をする秋雨に
母も深々と頭を下げた。
「どうぞ、ゆっくりしていってね。」
そう言うと、やっと秋雨の表情が少し緩んだ。
どこで学んで来たのか…秋雨は
自分の靴を脱ぎ、しゃがみ込み靴の向きを変える。
…女たらしになれるのも頷ける。
そう私の捻くれた心が呟いた。
「まぁ、良いのよ。そこまでしなくて!」
お母さんは止めてはいるが、秋雨はただ笑った。
お母さんが頬を染め、私にいい子ね…とそう呟く。
…秋雨…あなたは熟女もOKだったのかしら?
とまた捻くれた心は言う。