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せめて夢の中だけでも
第39章 一生俺のもの。
リビングのドアを開けると
そこには姉の杏(あん)と妹の梨花(りか)が
長いソファーに座っている。
「おかえり〜凛。彼氏連れてきた?」
「おかえり姉ちゃん。」
「ただいま。連れたきたよ」
そう言うと妹が生意気にも立ち上がり
まだ見えない秋雨を覗き込もうとする。
「どうせお姉ちゃんを選ぶ人なんて
糞真面目な普通の人でしょー?」
そう言った瞬間、リビングのドアから
秋雨が姿を出し挨拶をする。
…こんなに優越感なんて感じたことはなかったかもしれない。
妹の梨花の口が開いたままだ。
「うっそ…」
「やるねぇ〜」
姉の杏がそう笑う。
「めっちゃかっこいいじゃん!!!!」
梨花の大きな声がリビングに響いた。
「五十嵐秋雨と言います。初めまして。」
頭を下げ、笑顔を見せる。
営業ですか?と突っ込みたくなるほどの
営業スマイルだ。
梨花はもう興奮状態だ。