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やさしいキスをして?
第8章 キスの先?
***
『くわぁあ〜っはよー…あれ?今日って誰かの誕生日だっけ、母さん?』
『おはようございまー…ん?赤飯……?』
翌朝。和室で寝てたゆうひを起こしに行って、そのままキッチンへ行くと、食卓には赤飯が並んでいた。
『おはよう二人とも♡』
『さぁさぁ早く食べなさい、二人とも♡』
朝っぱらから怪しく微笑む、ゆうひの両親。明るくて軽いノリのこの人達は、昔から何かと余計な言動が多い。この笑顔を浮かべている時には十中八九、ロクなことが起きた試しがない。
『………えーと?父さん母さん、これって…?』
『あらやだ!野暮は言いっこなしよぉ♡ね、パパ?』
『ビバ青春!大人になった二人をこれからもパパ達は温かく見守るからな♡ね、ママ?』
怪しい空気を察して、声をかけたゆうひ。返ってきた言葉に、あたし達は青ざめる。「大人になった二人」…だとぉ???